現代人はまるで“狩り中のライオン”!? 戦闘モードを解除してリラックスする方法

一頭のライオン(オス)
体温

現代人は頑張りすぎなのかも……その姿はまるで狩り中のライオンのよう。あなたは「交感神経」「副交感神経」という言葉をご存じですか? この2つの神経のバランスが健やかな暮らしには重要とされています。しかし、ストレス社会の現代では交感神経優位の人が圧倒的に多いのです。交感神経が優位ってどんな状態なのか。狩りをしているライオンを想像すると解りやすいですよ。

交感神経が優位な状態(恐怖や緊張)

交感神経は、体の活動を促す神経です。シマウマを狙うライオンの様子を思い浮かべてください。獲物を前にしたライオンは……?

・緊張してドキドキして心拍増加
・獲物をよく見るために瞳孔散大
・狩りに夢中で食事をする暇がないため、消化管の運動低下
・戦っていてトイレどころではないため、排尿抑制

これが交感神経優位な状態です。戦闘や恐怖、緊張状態に体が対応するのです。現代人は家事・育児・仕事で時間に追われる人が多く、プレッシャー人間関係などでストレスを感じる人もたくさんいます。つまり、現代人の多くが狩り中のライオンのような状態でいるのです。

産後のわたしの状態もこんな感じでした。休む暇がない、寝たくても夜泣きが心配で眠れない。ピリピリしていて、心休まる瞬間がなかった。トイレに行く暇さえないなんて、狩り中のライオンにピッタリ当てはまります。

副交感神経が優位な状態(休息、リラックス)

副交感神経が活発なときは、体がリラックスしています。食事が終わって満腹状態のライオンを想像してみてください。それが副交感神経優位な状態の特徴と重なります。

・獲物を味わうため消化管の働きが活発になる
・眠るのに光はいらないので瞳孔収縮
・ゆったりリラックスしているので心拍減少
・トイレに行く余裕があるので排尿しやすい

人間も、このライオンのように交感神経と副交感神経を上手に切り替えられたらいいのですが、なかなか上手くいかず交感神経が優位な状態のままの人が増えています。交感神経が優位になること自体は悪くないのですが、交感神経が活発な状態がずっと続くと体の負担になります。

わたしの場合、産後から娘が3歳くらいまでは外食しても料理を味わう余裕はありませんでした。夜泣きの時期が終わったのに、浅い眠りしかとれない。わたしは休んでいるつもりでも、ちゃんと休息できてなかったのです。いつもイライラしていて疲れていました。

交感神経ばかりが働くと体調不良を招く

日中など活動的なときに活発になる交感神経と、夕方以降のリラックスタイムに優位になる副交感神経。人間は、交感神経と副交感神経のバランスを保ちながら生きています。しかし、ストレスなどでバランスが崩れると、体と心にさまざまな不調があらわれるのです。

副交感神経は、血流を促したり、胃腸の働きを活発にしたり、睡眠時に疲労回復させたりする作用があります。忙しい毎日を送っている現代人は、交感神経ばかりが活発になりがち。そのため、積極的に副交感神経を優位の時間をつくることが大切なのです。

副交感神経を優位にしてリラックスする方法

副交感神経の機能を高めるためには、体を温めるのが大切なポイントです。ゆっくり入浴したり、温かい飲み物を飲んだり。体を温める方法はいろいろありますが、効率よく全身を温めたいなら仙骨を温めるのがおすすめです。

仙骨は背骨の一番下、腰の中央にある三角形の骨でお尻の少し上にあります。仙骨を温めると副交感神経を刺激することができ大腿部(ふともも)にある太い血管を温めることができます。そのため、仙骨を温めると副交感神経優位の状態にできると考えられているのです。わたし自身、仙骨を温めるようになってから寝つきが良くなりました。夜中に頻繁に目を覚ましていたのに、夜通し眠れる日が増えたのは本当にうれしかったです。

副交感神経が活発になれば、胃や腸が元気になり食事から得られる栄養効果もアップ。イライラすることが減る。血圧が安定するという良いことずくめ!

無意識に肩に力を入れて生活している現代人。戦闘モードから自分を解放するために、体を温めて副交感神経を活発にしませんか? リラックスする時間をもち自分を労わることは、次の行動の活力に繋がりますよ。

南條 ゆみ

大阪出身、東京在住。事務職を経てフリーランスライターの活動開始。食や健康の記事を担当するなかで、体にやさしい暮らしについて模索を始める。自身の体調不良と向き...

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