【体験談】グルテンフリーで点鼻薬卒業。市販点鼻薬のアドレナリン作動成分に要注意

やさしい暮らし

わたしは子どもの頃から鼻炎体質で、15年以上も市販点鼻薬を使っていました。でも、今では市販の点鼻薬は使いません。お医者さんに処方されたものか、塩とニガリで作ったものを使います。その理由は……?

市販点鼻薬は慢性的な鼻炎のための医薬品ではない

鼻水・鼻づまりが酷い鼻炎体質の子ども

幼い頃から母の勧めでなんとなく市販の点鼻薬を使っていました。しかし、医薬品登録販売者の勉強を通して市販の点鼻薬は慢性鼻炎、蓄膿症を対象としていないことを学びました。市販されている一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬は、急性またはアレルギー性の鼻炎およびそれに伴う副鼻腔炎が対象。長く使用を続ける医薬品ではないのです。そんな医薬品をわたしは15年以上毎日使用していたのです。

私が使っていた点鼻薬はこちらです。同じ商品を使っている方、いらっしゃいませんか?

添付文書で点鼻薬の使用方法を再確認しよう

市販の点鼻薬を習慣的に使っている人は要注意です。たしかに市販の点鼻薬は、鼻づまりや鼻水の症状を緩和してくれます。でも、原因そのものを取り除くわけではありません。点鼻薬を3日くらい使用しても症状が改善しなかったら使用を中止することなどが注意書きで記されています。

医薬品には添付文書(医薬品の使用上の注意点などが記載された説明書のようなもの)があります。医薬品使用前に添付文書を確認する習慣をつけましょう。使い慣れてくるとついつい使用方法を忘れてしまうことがあります、これを機に添付文書を読んでくださいね。

点鼻薬に含まれる「アドレナリン作動成分」に要注意

アドレナリン作動成分(医薬品情報)

市販の点鼻薬にどんな成分が含まれているかご存じですか? 今回は、交感神経を刺激して、鼻粘膜の血管を収縮させる「アドレナリン作動成分」に注目します。アドレナリン作動成分には、血管を収縮させることで鼻粘膜の充血や腫れを和らげる作用があるんです。

・ナファゾリン塩酸塩
・フェニレフリン塩酸塩
・テトラヒドロゾリン塩酸塩

上記のようなアドレナリン作動成分を含む点鼻薬を過度に使用すると、鼻粘膜の血管の反応が鈍くなる可能性があります。さらに、本来もつ鼻粘膜の血管を収縮させる力も弱まる。その結果、血管が収縮せず拡張してしまい鼻づまりが悪化しやすいと考えられています。鼻炎がツラくて使っている点鼻薬が、まさか悪化の原因になるなんて……!

成分は鼻粘膜から吸収されて血液に乗り体を巡る

海の前に立つ女性の腹部

点鼻薬は鼻の薬ではありますが、成分は鼻粘膜の血管から吸収され全身に巡るため、全身的な影響が懸念されています。とくに、ほかの薬を飲んでいる場合は気をつけてください。アドレナリン作動成分は、鎮咳去痰薬、外用痔疾用薬、点眼薬などにも含まれています。同じ作用をもつ成分が重複すると効き目が強すぎたり、副作用が出やすくなったりします。

医療機関で自分にあった点鼻薬を処方してもらう

聴診器、薬、注射

市販の点鼻薬を3日くらい使用しても症状が改善しない、慢性的な鼻炎で悩んでいる、蓄膿症、副鼻腔炎、中耳炎の可能性がある。こういった症状の場合は医療機関に相談するように添付文書に記載されています。

医療機関に行けば自分の症状に合う薬を処方してもらえます。市販点鼻薬に不安を感じたときには医療機関を受診してみましょう。市販点鼻薬の危険性を知って以来、わたしは市販の点鼻薬ではなく病院で処方された点鼻薬を使っています。

点鼻薬なしで暮らすために食生活改善

稲作で実った米

市販点鼻薬から処方された点鼻薬へ。使う点鼻薬を変えたものの、わたしの理想は「点鼻薬」を使わない暮らしでした。そのために、食生活改善にとり組みました。そして、その目標を達成し、今では点鼻薬を使わずに生活しています。

一番効果を感じたのは、グルテンフリーでした。2ヶ月間、小麦を食べないようにしたのです。醤油などの調味料は使っていましたが、パンや麺や菓子などは一切食べませんでした。そんな生活を続けていると、お腹の張りがなくなり、気づいた頃には点鼻薬がなくても鼻が通るようになったのです。今では、「良質な小麦を少しだけ」という精神でときどき小麦を食べていますが、それでも点鼻薬を使わないで済んでいます。

体質改善の方法は薬だけではない

塩とニガリで点鼻薬を作る様子

点鼻薬を卒業できたら、耳鼻科に通う手間が減る。点鼻薬のためのお金を節約できる。鞄の中の荷物がひとつ減る。15年以上使っていた点鼻薬から卒業できて、とても身軽な気持ちになりました。もし、常用している薬があるのなら、食生活改善はやってみる価値があると思います。

最近では、花粉の季節や風邪気味のときなど苦しいときだけ点鼻薬を使っています。しかし市販の点鼻薬や処方された点鼻薬ではありません。自分で手作りした点鼻薬です。水に塩とニガリを混ぜたものを、点鼻用の容器に入れて使用します。塩やニガリは薬のように副作用の心配が少なく安心して使えます。

医薬品の点鼻薬ほど強い効果や即効性はありませんが、体にやさしいものを使いたい人にはおすすめです。点鼻薬を手作りに置き換え、それと併せて食生活を見直せば体に変化が起こる可能性は大きい。体質改善の方法は薬だけではありません。日々の暮らしを変えることから、健康的な体を目指してみませんか?




南條 ゆみ

大阪出身、東京在住。事務職を経てフリーランスライターの活動開始。食や健康の記事を担当するなかで、体にやさしい暮らしについて模索を始める。自身の体調不良と向き...

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